シーン@道〜Pの家 Aはスーパーの袋を下げて歩いている。 Bは花束を持って歩いている。 Aはブツブツと何かをつぶやいている。 Bはメールをしている。 Pへ「今から家に行くね」と打って、送信しようとするがやめる。 Pの家に向かう二人。 Pの家の前に着くと、PとXがいちゃついている。 驚いて袋を落してしまうA。Aが呆然としている中、PとXは家の中に入ってしまう。 AはPへ電話をかける。 A「もしもし、俺。今どこ?」 P「えっ…と、今バイト中なんだ。」 A「そっか、いつ終わる?会いたいんだけど。」 P「今日忙しいから、もっもう切るね」 電話が切れる。 ため息をつくA。 顔を上げると近くにBがいて、Aを見ている。 軽く頭を下げるB。 B「えっと~。あの~」 シーンA公園 コーヒーを開ける、AとB。 B「ぇ…っと、Pさんの彼氏さんですか?」 A「そうですけど。そちらは?もしかしてあなたも彼氏とか!?」 B「いえ、自分は違います。自分はただ、一方的にというか、今からからそれを、その…今から、なんていうか」 Bが持った花を見るA。 A「なるほど。何ですかこれ?」 B「○○○(花の名前)です。」 A「Pにですよね?かっこいいですね。」 B「そうです…彼氏いたんですね。全然知らなくて」 落ち込むB。 A「しかも、二人ね…」 Aも落ち込む。 B「すいません。あなたの方がショックですよね。二股かけられて」 A「今となっては自分は遊びだったのかも知れないっすね…あんまり、会ったり、遊びに行ったりしてくれなかったですし」 黙り込む二人。 二人の前に落ちているパンフレットに目が止まる。 ハワイ。 B「海か…」 A「いいですね、海。」 B「行きませんか?今から」 A「今、から…ですか?どうやって?」 B「歩いてですかね?そんなに遠くないし。」 シーンB海へ A「Pとは何処で知り合ったんですか?」 B「サークルでです。」 A「サークルっていうと、観葉植物研究会?」 B「そうです。」 ※ここに別項のBとPとの出逢いを入れるかも。 B「そちらは?」 A「自分はたまたま知り合ってそれでまぁ、なんとなく話が合うから、仲良くなって…って感じですかね。」 ※ここに別項のAとPとの出逢いを入れるかも。 B「いいですね〜。うらやましい」 A「知らなかった訳ですか?Pに彼氏がいる事。まぁ知らなくて当然か。俺だって、もう一人には気付かなかった訳ですしね。」 B「だってサークルで『彼氏欲しい、彼氏欲しい』言ってますからね。」 A「そうなんだ……じゃあまだ他に作るつもりで…」 顔を上げるA。海が見える。 シーンC海岸 海岸を歩く二人。 B「付き合ってどれくらいなんですか?」 A「2ヶ月ちょいですね。」 B「今日は約束してたんですか?」 A「いや、いつもはしてから行くんですけど、今日は急に行くのもいいかなって。暇だったし。」 B「普段は何、やってるんですか?」 A「何にもやってないですかね。やりたい事とか、なりたい物とか全然なくて。将来の夢とかあるんですか?」 B「小説家。ですかね。文章書くのが好きなんで、一生書いて暮らせればなぁって」 A「自分も昔はあったんですよ、夢。パイロットになりたかったんですけどね。目悪くなっちゃって。」 空を見上げるA。 Bも空を見る。 B「それ、何ですか?」 Bは自分が持っているスーパーの袋に目線をうつす。 A「あぁ、これですか。」 Aはスーパーの袋から桃ゼリーを取り出し、防波堤に座る。 B「Pさん、好きですよね。それ。」 A「二人で食べようと思って。」 Aはスプーンを取り出す。 A「食べません?ちょうど二個あるし」 B「じゃあ、もらいます。」 ゼリーを食べる二人。 B「Pさん、こうやって、桃だけ残して最後に食べますよね。」 A「へぇ〜。知らなかった。よく見てますね。」 B「好きですからね。」 ゼリーを食べ終わる二人。 A「寒っ」 Bも寒そうにしている。 A「Aなら耐えられないな。」 B「ホント寒がりですよね。Pさん」 A「北海道生まれなのに、あいつは究極の寒がりだよ。」 B「まぁ…そこが、かわいいんですけどね。」 A「ええ」 二人は顔を見合わせ少し笑う。 A「帰りますか。」 B「そうですね。寒いですしね。」 立ち上がる二人。 A「そういえば、名前聞いてなかったですね」 シーンD生協orコンビニ Aは生協で買い物をし終わり、外に出てくるとBに出くわす。 A「あっ、どうも」 B「あっ」 シーンEベンチor屋上 桃ゼリーを取り出すA。 それを見て笑うB。Bも桃ゼリーを取り出す。 B「その後、どうですか?Pさんとは」 A「今まで通りですね。そちらは告白。したんですか?」 B「してないですよ。彼氏いるのに。」 A「すりゃあ、いいじゃないですか。思いは伝えるべきです。」 B「えっ、でも…」 A「もしかしたら、付き合えるかもしれないですよ。二股も三股も同じですから。」 B「いいんですか?そんなんで」 A「もういいですよ。行きましょう今から、ねっ」 Aに腕を引っ張られるB。 B「えっ」 シーンFPの家の前 Pの家の前まで来るAとB。 するとPがYといちゃついている。 呆然と見つめる二人。 B「この前の人と違いますよねぇ…」 A「既に三股、か…」 二人が驚いていると、近くで同じようにPとYを見つめるQに気付く。 A「もしかして…あなたも彼氏とか?」 B「告白しに来た。とか?」 Q「あっ、違います。」 A「えっ、じゃあ…」 Q「おっ、夫です。Pの」 AとBはQが紙おむつを持っている事に気付く。 終